社会福祉士

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社会福祉士は日本初の福祉に関する国家資格であり、資格が誕生してから30年が経過しています。社会福祉士はいわば福祉サービスを利用する人の相談窓口、相談役の役割を担っており、高齢者に関する介護や障害者支援、児童福祉など福祉分野全般に関することをサポートします。相談内容も福祉分野全般ということになるため、それだけ多岐にわたるのも特徴です。

これらの悩みにすべて答えなくてはならないため、それだけ多くの知識量が求められることになります。いわば福祉分野の専門家、エキスパートとして社会福祉士という資格が存在します。

実際に社会福祉士の資格を取得するには、福祉系の大学で学ぶ、もしくは普通の大学に入り、その後、養成学校で学ぶ、また、短大出身であれば一定期間、実務を経験することでまずは受験の権利を手にすることができます。

一番ポピュラーであり、最短ルートなのは福祉系の大学で学ぶことであり、場合によっては卒業のタイミングで社会福祉士の資格をゲットすることが可能です。いずれにしても、実務経験というものが意外と大きく、福祉に関する勉強、実務経験、この2つがないことには色々と勉強をしていくのは大変であるのは言うまでもありません。

近年、社会福祉士の資格の価値は高まっており、女性を中心に4万人程度の人が受験します。しかし、合格率はだいたい3割を切るぐらいで推移し、場合によっては2割を切るような合格率になることもあります。また、18の項目においてすべて点数があることなどが求められるなど、どれかで成績が良くてもどれかの分野で全く正解がなければいくら点数が良くても合格はできません。そうしたシビアさもあるため、総合的な知識、しかもどの分野もしっかりと知識を入れないとなかなか厳しいのもこの試験の特徴です。

多く活躍している職種に生活相談員がいます。生活相談員は介護施設で働く人であり、施設で暮らしている利用者から相談を受け、自立した生活をどのように送ればいいのかなどの計画を立て、公的な手続きの代行なども担う大事な仕事です。相談を受けるだけで終わりではなく、それを受けてどのように支援をしていくかを考えるのも生活相談員の仕事であり、幅広い知識がなければ、適切な解決策、支援方法も考えられないため、とても重要な仕事であるのは言うまでもありません。

一方、近年は女性のDV被害に関する相談窓口にあてがわれることもあります。全国には婦人相談所というものがあり、性的な被害、性風俗からの脱却、家庭の問題など様々なことが相談の案件として持ち込まれる中、かなりの比重を占めているのがDVに関する相談です。

配偶者暴力相談支援センターが21世紀に入って全国各地で設置されると、多くの案件が持ち込まれ、相談業務だけでなく警察との連携、女性の保護など、生命に直結する大事な仕事を担います。最近では、家庭に入った女性が再び非常勤として働くケースも増えています。

このように、介護に関することだけでなく、福祉全般に関する仕事を担うため、活躍の幅は意外と多いのが実情です。それでいて、DV被害や生活保護に関する問題など介護だけでなく、様々なところで求められており、常に人が足らないような状況になりやすく、将来的にも求められ続けるのは明らかです。

誰かのためになりたい、社会に貢献したいという志の高い人にとってはとてもやりがいのある仕事であるのは言うまでもありません。もちろん、現実を直視することになり、その状況に愕然とすることもあります。ただ、それをしっかりと直視し、自分たちに助けを求めてくれる人に全力を尽くすという気持ちさえあれば、どの福祉分野でもやっていくことは可能です。

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