兵庫県の介護士事情

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全国的に介護士の不足がとりだたされていますが、もちろん兵庫県もその中のうちの1つです。介護士不足の原因としては高齢者の急増にあります。すでに平成に入る頃には高齢化社会になっており、たくさんの人が長生きをできる時代となってきました。

しかし、長生きできるといっても途中で病気や特に認知症になって誰かの手がないと生きていけない、つまり介護が必要な高齢者が増えてきているのです。昔は介護が必要になる前に病気などで亡くなることが多かったですが、医療が発展し未然に防ぐことが出来るようになってきたのです。それによって、長生きできたとしても元気で長生きできる人でも歳をとってくることによって手助けが必要になってきます。

また、少子化というのも原因の1つです。昔は女性は結婚したら家族を持って家に入るのが主流でしたが、女性の社会進出が飛躍的に伸びていきそのため日本では晩婚化になりつつあります。結婚が遅くなると、子供を出産する人数も減ってくるため、また結婚をしない人も増えています。男女での給料格差というのもまだありますが、昔に比べると差は縮まっているので結婚を必要としない人も増えているのです。

結婚が遅れることによって、妊娠しづらくなる、つまり不妊になる人が多いのも現状です。こういった時代背景によって少子化はどんどん進んでおり、また高齢者が増えているので介護士の不足は半永久的に続いていくのです。しかし、そうした中でも全てを人で担うことはできなくなっていくので、介護ロボットなどを積極的に用いる試みも増えています。

介護福祉士の資格を持っている人で潜在介護福祉士というのがあります。それは資格を持っているのに介護の仕事をしていない人ののことです。潜在介護福祉士は半数にも及びます。資格を持っているのに働かない理由はそれぞれにあるでしょうが、肉体労働であるということ、精神的にも苦痛であること、さらに金銭面でも低いということがあげられます。

特に身体的には腰を痛める人が多いのが現状です。こういった理由で資格を持っているにもかかわらず、介護士として働かない、働けない人も増えているのです。兵庫県ではこうした人に再就職の斡旋をしています。今年度から処遇改善など国からの補助があがるなど給与面でも少し上がってきているところもあるのです。身体面、精神面のケアも重要となってきます。介護施設での虐待事件がよくとりだたされます。もちろん虐待は犯罪ですし、した本人が一番悪いですが、そうなってしまう背景や職場環境というのもあります。

介護は心に余裕がないと出来ません。さらに人と人の仕事なためマニュアルがあったとしてもそれで上手く行くとは限らないのです。介護職を行なって身体的だけでなく精神面でも壊してしまう人も多いのが現状です。そう追い込まれて虐待になってしまうことも少なからずあるのでは無いでしょうか。そういった面、職員のケアも力を入れていくことも少しずつ広まっています。

介護の仕事は単純そうにみえてとても奥深いです。若者で志願者が減っているというニュースもありますが、再就職で介護職を選ぶ人も多いです。それはきっと、自分なら高齢者の手助けができると希望をもって働く人も多いのでは無いでしょうか。

理想と現実の差が激しくて辞めてしまう人も多いです。しかし、それ以上にやりがいもある仕事です。自分が考えたケアで相手の生活が少しでも改善していく。そういったことをアピールし、さらに職員のケアを重視することで離職率が減ってくるでしょう。

兵庫県は高齢者がとても多いです。震災後に建てられたマンションが高齢化に伴って独居の高齢者が増えているところもあります。そうした問題も町ぐるみで対策をとっています。

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